[メイン2] ター :
[メイン2] ター :
[メイン2] ター : ビール缶、丸められたティッシュ、よく分からない書類の束、かやくと割り箸が入れられたままのカップ麺、散らばった小銭、そこらを走り回る虫の気配
[メイン2]
:
見る人が見れば肥溜めなんじゃないか
なんて言い出しそうな足の踏み場もないような中で
[メイン2]
:
それらを床であると、ベッドであると
そう認識している1人の男はいつものように寝転び、煩わしい世間の声と虫のさざめきをシャットアウトしつつ、競馬新聞を眺めていた
[メイン2] ター : 「...............負けちまった」
[メイン2]
:
どうやら調子は良くないようだ
今日の勝利の星は彼には降り注いでいないらしい
[メイン2]
:
イヤホンを外し、用の無くなった...仕事の果たせなかった新聞を無造作に投げ捨てる
どこに捨ててもどうせ床なのだから一緒だろう、なんて考えながら
[メイン2] ター : 「明日のデート代どうすっかなァ...かわい子ちゃんだから是非とも親交を深めてェとは思ってるんすがね...」
[メイン2]
:
意味もなくボヤく
誰に向けた訳でもなく、特に解決策がある訳でもなく
[メイン2]
:
元来お喋りが好きだったからこうやって口に出さずにはいられないだけだ
幽霊と話せるだのテレパシーだの超常現象が備わっているかと言われればNOと返せる自信がある
[メイン2] ター : 「どっか金かけずに済むような安くて人気なデートスポットなんて生えたりしねェかな」
[メイン2]
:
ぱさり
[メイン2] : そのボヤきに答えるように
[メイン2]
:
既に床の1部となった新聞紙の上に
目を引かずにはいられない、真新しいチラシがあった
[メイン2]
:
いつもならこんなことがあった所でそれを気に止めることは無かっただろう
そのまま床の1部となるだけであった筈だった
[メイン2]
:
しかし運命か偶然か。もしくは単に『女の子と仲良くする』ための打開法を探していただけかもしれないが
とにかく彼はそれを手に取った
[メイン2]
ター :
「植物園だァ...?」
確か...花とか木が色々生えてる場所...名前の通りだったと記憶している
[メイン2] ター : 「花言葉も木の種類も知らねーしつまんなさそうなんすが.......ね.....?」
[メイン2] : 鼻紙にしようとした時、ふと考えた
[メイン2] : 安いじゃねェか
[メイン2] : 女ウケ良さそうじゃねェか と
[メイン2] ター : 「ぐほ...ぐほほ...w」
[メイン2] ター : ドブのような色をした思考を膨らませる
[メイン2]
:
所詮は猿
そうと決まればこれ以上この件について考えることは無い
後は相手に待ち合わせ場所を伝えるのみだ
[メイン2] ター : 「小宮果穂にゃまと薔薇園の彩りと馨しいかほりで...むほほw」
[メイン2]
:
明日まで暇だ
寝て、イメージトレーニングでもしておこう
ああ、シャワーも浴びておかなきゃな
[メイン2] : 皮算用でぱちりぱちりとそろばんを弾きながら、動く度にぱきりぱきりと不穏な雑音のなる床に体を沈める
[メイン2] :
[メイン2]
:
最も───────
彼が思案しているのは薔薇園などではなく
薔薇色の未来
あるいは桃色の妄想であるのだが
[メイン2] :
[メイン2] :
[メイン2]
ター :
羨ましいもんだな
若いっつーか初々しいっつーか
[メイン2] ター : 流石にガキ相手にゃ怒鳴り散らす気にもなれねェなァ...
[メイン2] ター : 流れでタバコを取り出そうとするも、ここが何処かをすんでの所で思い出す
[メイン2] ター : 「ああ植物園だったな...ここ」
[メイン2]
ター :
今んとこクソつまんねェけど。
と言い出さない最低限の理性は残っていた
[メイン2]
ター :
「どこ見ても草、草、花、花、花」
「そりゃそうって言えばその通りなんだけどよ...コイツらは何が面白くてこんなの眺めてんだ」
[メイン2]
ター :
いい加減うっとおしくなってきた緑を視界から外すために
ドームのてっぺんに目をやる
[メイン2] : そこには看板
[メイン2] : 「温室すぐそこ」→
[メイン2] ター : 「...サウナか?こんなとこであんのかァ...?」
[メイン2]
ター :
今日1日、なんなら明日の夜まで予定を空けてきた身だ
こんな青臭い場所に留まっている方が苦痛だろう
[メイン2] ター : そう考え、温室へと歩き出す
[メイン2]
:
食虫植物に誘われる虫のように
止まることなく、歩きだす
[メイン2] :
[メイン2] 立花 悠太 :
[メイン2] 立花 悠太 :
[メイン2] 立花 悠太 :
[メイン2] ター : 右の扉へと向かう
[メイン2]
ター :
「やれやれガキのおもりってのも楽じゃねェな」
今度こそヤニを、そう決心して扉に手をかける
[メイン2] GM : 扉を開け、中へ足を踏み入れると湿っぽい臭いが鼻をつきます。床には本という本が散乱しており、長い間整頓されていないことがわかるでしょう。
[メイン2] GM : 《図書館》を振れますね。
[メイン2]
ター :
「結構片付いてんじゃねェか」
「こんぐらいなら許容範囲だな」
[メイン2] ター : ccb<=45 (1D100<=45) > 7 > スペシャル
[メイン2]
GM :
大きくずっしりとした花の図鑑が目に付きます。様々な花や植物が記載されており、ここに迷い込む前の植物園で見た色とりどりの花も見つけることができるでしょう。
また、図鑑の最後のページに大きな鍵が乱暴に挟まれていることにも気付きます。
[メイン2]
ター :
図鑑、ねえ
男としちゃ恐竜だの虫だのの方が面白いんだが
[メイン2]
ター :
今じゃ部屋にも何匹か住み着いてるしな
もはやジャングルだな
[メイン2]
ター :
ぱらぱら
適当に目で見る
[メイン2]
ター :
文字は読まない
どうせ覚えられないのは分かりきっている
[メイン2]
ター :
それに時折紹介される花言葉ってフレーズが酷く気に入らなかった
こじつけだろうが、あんなもん
[メイン2] ター : 「ンンン...見たことあるようなないような...」
[メイン2] ター : 当然だ、元より花に興味もなければここに来てから1度としてハッキリと目を向けたことなんてないのだから
[メイン2] ター : 視界に入れた、それで終わり、次。
[メイン2] ター : そんな具合にページも捲っていると当然すぐに終わりが来る
[メイン2]
ター :
「鍵、か」
「杜撰っつーか手の込んだ隠し方っつーか」
[メイン2]
ター :
さて、この鍵は一体どこのものだろう
何を暴いて欲しくて、何を隠したくて作られたのだろう
[メイン2] ター : そもそもあのガキ1人の空間にゴテゴテした鍵というのが既に不自然な話ではあるが
[メイン2] ター : 大人ぶりたいんだろうな
[メイン2] ター : そう結論付けた